2020年度第32回TOYOTAジュニアカップ八橋FC初優勝!
6年生大会において経験を蓄積
魁星旗、全日本の興奮冷め止まらぬまま迎えた第32回TOYOTAジュニアカップサッカー大会。大会の特徴としては5年生以下の新人戦であること。
だからこそ、秋田のサッカー少年達のサッカー人生の中で一番最初に巡ってくる人生で一番大きな大会がこの大会、通称“トヨジュニ”5年生以下選手達にとっての超本番となる大会。この大会でベスト4に入り、テレビに映り、そしてあわよくば決勝のピッチに立ちたい。そんな憧れの舞台であり、上位3チームには東北大会の出場権も与えられる為、決勝進出もしくは3位決定戦に勝利する事も子供達にとって1つのミッション。
毎年11月に行われているトヨジュ二は直前まで6年生達の重要大会が立て続けに行われている為、新人チームとしての強化を並行して行う事はどのチームにとっても非常に難しく、その為、高学年が少なく平均年齢の低い5年生以下でシーズンを戦ってきたチームがそのままトヨジュニに突入し、その完成度を武器に勝ち進むことが多く、また、人数が多く学年ごとレベルごとに活動を分けて遠征等の強化を進めるチームが安定的に勝ち上がる傾向がある同大会。
しかしながら今年に関してはコロナウイルス感染症の影響などにより遠征などを行う事が難しく、その為、例年そうした活動が活発なチームもそうでないチームも、強化日程の部分での差異がほとんど発生しなかった年であった。
また、大会の中止や延期、活動の自粛などにより、試合数やトレーニング時間は例年に比べ限定的だったことから、数少ない活動の時間で固定的なメンバーで活動してきたチームや前述の上級生が少なく、同じメンバーで6年生大会を戦ってきたチームが例年以上にアドバンテージを持つ大会だったと推察する。
全日本と魁星旗を制した今年の飯島南スポ少同様にスクール出身選手が多く、現アカデミー生が5名、Uー12生が2名いる八橋が戦前の優勝候補として挙げられていたものの、スコア・内容とも決して盤石とは言い難い勝ち上がり。しかしながらそれもまた大会の1つの特徴であり、新人チームゆえ勝敗を争うシビアな試合経験が少なく、1戦1戦大会を通じてチームが成熟していき、準決には準決仕様の決勝には決勝仕様のチームになっていくというパターンが往々にしてある。今大会の八橋にしても例に洩れずそうした勝ち上がりの末の優勝だったと感じている。
準決・決勝と高い能力を発揮
今大会ではエースでキャプテンの原田が大爆発。準決勝BB秋田戦ではDF2人をリフティングで交わしそのままの流れからミドルのループシュート。これが決勝点となり決勝進出を決めると、続く決勝戦では開始6分の間に原田の2ゴール1アシストで一気に主導権れば、その後も状況に合わせた高い判断力でドリブルとパスを使い分け、観衆を沸かせるプレーを随所に披露。
広い視野とそこに届けるキックの精度や難しいボールも難なく収める基本技術の高さでゲームの中心となり、終わってみれば3ゴール2アシストの6ー0。チームの大会初優勝に加え、自身も最優秀選手賞を受賞。数字もインパクトも残し文句なしの活躍だった。
アカデミー4・5年生が大活躍
今大会のベスト4に入った秋田市内3チームにはASPーアカデミーに所属する選手が計13名、U12スクール生が2名、U9スクール出身選手としてはこの15名に加え6名の計21名が在籍。
ほとんどの選手が9歳以下スクールで年中~年長からサッカーを始め、小4になるタイミングでU9スクールを卒業。その後アカデミーセレクションにチャレンジし合格した選手やU12スクールに進んでくれた選手については現在も秋田スポーツPLUSにて日々共にサッカーを学んでいる仲間たちとなる。
今回の八橋FCの中では7名スクール生がおり、決勝ではアカデミーの4選手が活躍し勝利に貢献。エースでキャプテンの原田は説明不要の活躍ぶり。数字だけでなく強烈なインパクトを残し、4年生ながらエース番号10を背負う高橋は決勝では1ゴール。原田とのコンビネーションに加えボールの収まりどころとして起点に。同じく4年の佐々木は準決勝・決勝と相手のキーマンをきっちり抑え2試合0失点に貢献。そのDFを共に支えながらも攻撃の起点にもなった5年渡部はサイドの長い距離を何度もアップダウン。決勝では6点目のゴールを奪うなど、出場した4選手がそれぞれの役割をキッチリ果たし優勝に大きく貢献した。
所属チーム、アカデミーとその両方で日々個を高め、将来の夢の実現を目指す選手達。それに係る時間や費用や労力は膨大で、家族一丸となって努力し、目標である今大会を迎えている。それでもそうした努力の成果を優勝という形で得られるのは1チームのみ。優勝というこの奇跡的で素晴らしい結果を次へのモチベーションに変え、より一層努力を積み重ねてもらいたい。
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